雨漏り事例 平葺き~立平葺き

○築年数 2年以上  ○屋根勾配 1寸勾配
○屋根形状 パラペット内切妻
○既存の屋根 ステンレス鋼板を使用した縦ハゼ葺き
○今回使用する材料 カラーガルバニウム鋼板 厚み0.4mm
○原因 軒先より30センチ程水上に上がった所の屋根下地が少し陥没気味になり、凹んだ所に雨水が溜まり
    ハゼの部分より漏水したと思われます。
○対処 縦ハゼより低勾配に強い立平葺きを重ね葺きする。
    陥没した部分はゴムアスルーフィング等を重ね置きし不陸を調整する。

施工前の屋根

既存の谷樋は劣化が進んでおり、新たに谷樋を施工します。
雨水は谷樋から外部に直接配水した方が確実な上後々のメンテナスも容易なため今回は既存の室内配管をやめ谷樋を直接外部まで出す工法にします。

谷樋は平板で購入に現場の寸法に応じて加工します。
使用する材料はナショナル谷コイル 厚み0.4mm芯材の鋼板にビニール皮膜が施してあり錆や腐食に強い材料です。
谷樋自身で勾配を取るよう水下部分で底を深く加工し水上部分で水下より4cm浅く加工してあります。
結果今回は3.3mの長さで4cmの樋勾配を取った事になります。

加工した谷樋を現場で取付けます。

次は既存屋根に下葺き材を敷詰めます。低勾配である事を考慮してアスファルトルーフィングより防水性に優れているゴムアスルーフィングを使用しました。

下葺き材を施工後立平葺きを葺いていきます。

水上に止水面戸を付け水切りを施工します。

両サイド立上りをビスで固定し壁と立上りの間に捨コーキングを施工します。
その際コーキング塗布面を事前にワイヤーブラシ等で汚れを落としプライマーを塗っておくと壁とコーキング材が剥離しにくく防水性能を長く保つ事が出来ます。

捨てコーキングの後水下と両サイドに水切りを施工します。
水切りの立上げ上部を7mm程直角に折曲げコーキングの乗りシロを作ります。
捨て水切りの時施した下処理をし再度壁際にコーキングします。

施工前と施工後です。後は清掃して屋根葺き完了です。

外部に出た谷樋からの雨水を角マスで受け竪樋を通じて配水管に接続して工事終了です。